おくすりQ&A
▶ 服用時間
Q
6時間おきに薬を飲むよういわれました。夜中にも起きて薬を飲まないといけないのでしょうか?
A
薬が効果を現すためには、体の中に一定の濃度以上の薬があることが必要です。 体の中に入った薬は分解されたり排泄されたりすることで無くなっていくため、一定の間隔で飲むことにより、効果を示す薬の量を体内に保つことができます。
ただし、薬を飲むことで生活のリズムが狂って体調を壊してしまったり、飲む時間が複雑で薬を飲み忘れてしまったりしては意味がありません。絶対に等間隔で飲まなくてはいけない薬かどうかは、服用前に医師・薬剤師にご相談ください。
Q
アクトネル、ベネット、フォサマック、ボナロンなどの薬は、なぜ朝起きてすぐに服用しなければいけないのですか?また、服用してから30分は横にならないでくださいと言われましたがそれはなぜなのでしょうか?
A
アクトネル、ベネット、フォサマック、ボナロンは骨粗しょう症という骨がもろくなる病気に対して、 その治療と予防のために用いられる薬です。
このタイプの薬は非常に吸収されにくく、例えば食後などに服用すると、胃の中の食べ物とくっついてしまってほとんど吸収されません。従って、胃の中に何も入っていない状態である朝の起床時に服用する必要があります。
また、非常に刺激が強いので、服用してからすぐ横になると、胃の中の薬が食道へ逆流し食道粘膜に潰瘍などを起こす危険性があります。それを予防するために服用後30分は横にならないようにしなければなりません。そして、服用の際は噛んだりせず、食道に引っかからないようコップ一杯程度(180cc)の水で服用してください。
Q
漢方薬はなぜ食前に飲むのでしょうか?
A
漢方薬の成分の多くは、腸内細菌によって、吸収されやすい効く形に変えられ、効果を発揮します。 そのため、空腹時(食前や食間)に服用するほうが、速やかに腸内細菌のいる場所に到達するため、きちんと効果を発揮します。
Q
頓服薬をもらいましたが、いつ飲むのですか?
A
食後など定期的に飲む場合とは別に、頭痛時、発熱時、嘔気時など何か症状が現れた時に飲む事を頓服といいます。服用間隔をどれくらいあけたらいいのかなど、服用する際の注意事項は薬によって異なりますので、医師・薬剤師にご確認下さい。
Q
仕事や学校の都合で、昼の薬が服用できないときはどうすればいいですか?
A
例えば、1日3回の薬では、朝と夕(又は帰宅後)と寝る前等の時間をずらして服用することも可能です。
ただし、薬によっては空腹時に服用することで胃を荒らしたり、吸収が悪くなったりする場合があるので、医師・薬剤師にご相談下さい。
Q
服用方法が「朝・昼・夕食後30分」となっていますが、具合が悪くて食事ができない場合はどのように飲めばいいですか?
A
薬の種類によっては食事の影響を受けるものもありますが、一般的に食後に飲むようになっているのは、1日3回飲むことを忘れないようにという意味がありますので、食事に関係なく1日3回ある程度の時間間隔をあけて、飲むようにしてください。ただし、食事の影響により体内への吸収や効果が変化する薬などもありますので、医師・薬剤師にご確認ください。
Q
薬を服用するタイミング(食前・食後・食間など)が色々ありますが、具体的に教えてください。
A
●食前 :食事の 30分~1時間前 の空腹時
●食直前 :食事を食べ始める前に(糖尿病の薬など)
●食直後 :食事が済んだらすぐに( 食事により薬の吸収が保たれる場合など )
●食後 :食事のあと 30 分 以内 (胃腸障害の予防、飲み忘れの予防)
●食間 :食後 2 ~ 3 時間後の空腹時(食事をしながらではない)
●就寝前 :寝る直前、または寝る30分 ~ 1時間前
これらのうちで、よく目にする食前・食後・食間についてさらに説明します。
「食前」とは食事の約30分前に薬を飲むという意味です。例えば、吐き気を止める薬は食前に投与します。食事の前には胃の中はからっぽなので、薬はすぐに溶けて吸収され、効き目も速く現れます。また、漢方薬は食べ物と混ざり合うと効き目が弱くなるので、一般的に食前に服用します。
「食後」とは食事の後、約30分以内に薬を飲むという意味です。例えば、胃の粘膜を荒らしてしまうような薬では食後に服用することで薬が食べ物と混じり合って胃に対する刺激が弱められます。食後に薬を飲むもう一つの目的は、薬の飲み忘れを防止することです。このような場合には、食後30分も待たずに、食直後に飲むこともできます。
「食間」とは、例えば朝食と昼食の間に薬を飲むことです。食後2時間位が目安です。決して食事の最中に飲むことではありません。
薬の中には指示された服用方法を守らないと、十分な効果が発揮されないものもありますので、その都度医師や薬剤師に確認されることをお勧めします。
Q
下剤は、なぜ寝る前にのむのですか?
A
多くの下剤は飲んでから8時間後位で作用するため、一般に朝の排便に合わせて寝る前に飲むのがいいとされています。
ただし、通常の便秘治療ではなく、有害物質の体内からの除去などを目的に使用される一部の刺激性下剤などは飲んだ後、速やかに効果が現れます。
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