おくすりQ&A
▶ 薬の保管
Q
1日1回寝る前にインスリンの注射を打っています。使用中のインスリンの注射器は室温保存で良いと聞きました。しかし、日中の閉め切った部屋やクーラーなどの無い部屋に置いていても大丈夫ですか?夏場などでは室温が40℃以上になるのでは、と思い心配です。
A
冷蔵庫への出し入れを繰り返すことが注射器の故障の原因となるため、原則として、使用中のインスリン製剤は室温保存となっています。しかし、夏場などで室温が40℃を超える可能性があるなど、やむを得ない場合は使用中のインスリン製剤も冷蔵庫で保管して構いません。ただし、この場合は以下の3点に注意して使用して下さい。
①必ず針をはずして保管をすること
②使用毎の空打ち(2単位)を必ず行い、故障がないかを確認すること
③使用する少し前に冷蔵庫から出し、室温に戻すこと(冷たいまま使用すると痛みを感じやすくなります)
Q
薬を冷凍庫に保管したらどれくらい使用できますか?
A
冷蔵庫に入れたからといって、使用期限が延びるというものではありません。特に指示がない限り室温での保管で問題ありません。冷蔵庫の中は温度が低いばかりでなく、光も当たらず空気も乾燥しているので、薬の保管場所には適しています。シロップ剤などの液剤や坐薬は、高温で変質しやすいので、冷蔵庫に保管することをお勧めします。
ただし、粉薬や錠剤、カプセル剤、使用中のインスリンなどは、冷蔵庫から出し入れしていると、結露してかえって湿気をおびたり、故障の原因になってしまいますので、冷蔵庫には入れないで下さい。
Q
坐薬はすべて冷蔵庫に保存するのですか?
A
冷蔵庫に保存すべきものと、室温でもいいものがあります。ご家庭では凍結させないよう注意すれば、すべて冷蔵庫に保存しても結構です。
Q
冷所保存の薬をもらっています。旅行に行きたいのですが、クーラーボックスが必要でしょうか?
A
一般的に、昼間に持ち歩く程度なら、室温で問題ない場合がほとんどです。宿泊施設に到着しましたらお部屋の冷蔵庫に保管すると良いでしょう。車内はかなり高温になるおそれがありますので車内に置きっぱなしにはしないでください。光に弱い薬が多いので、直射日光にあてないように心掛けて下さい。
ただし、昼間に持ち歩くと短時間で効果が低下していく薬もありますので、医師・薬剤師にご相談ください。
Q
使用開始後のインスリン製剤の保管はどうすればよいのでしょうか?
A
使用開始前は凍結を避け(凍結したものは絶対に使用しない。)冷蔵庫で保存します。またインスリンには有効期限があるので容器・包装箱の記載には注意してください。
使用開始後(カートリッジ製剤の場合はペンに装着後、使い捨て型キット製剤の場合は開封後)は直射日光や高温になる場所を避け室温で保存します。
この状態で一ヶ月以内で使用し、残った分は破棄することが望ましいです。
使用のたびに冷蔵庫から出し入れすると注入器の内部に結露がおこり故障の原因になるおそれがありますので注意してください。
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